超逃避主義改

夢見る乙女の独白

　あたしはきれいでいたいだけ。
　あたしは幸せになりたいだけ。
　幸せそうなあの子が好きなものを手に入れれば、あたしも幸せになれると思う。
　あたしは人間になれたの。
　あたしは言葉を話し、２本の足で自由に動き回り、２つの瞳で綺麗なものをみて、美味しいものを味わい、そして王子様のような素敵な男性と立派なおうちに住んで幸せな一生を過ごすの。
　２度とあんな粗雑で暗くて愚鈍な場所には戻れない。
　あの光が差し込まない暗闇から、アタシは色を得た。
　だから、アタシは人間となり、光溢れる色のついた世界を自由に泳ぎまわるの。

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